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【小説を読もう! 其の3】
こんにちは。
日本の片隅の一般人です。
今回紹介する小説は、ちょっと変わった剣と魔法のファンタジーです。
大ヒットしたファンタジー小説『ロードス島戦記』
その著者である水野良さんが、次のシリーズ作品として書いた作品です。
『ロードス島戦記』が好きな人には絶対おススメ。
その他、剣と魔法の世界が好きな人、そうでない人にもおススメの作品です。
今回も結末ネタバレなしでのあらすじ紹介です。
『漂流伝説クリスタニア 1 』(1993年)
著:水野 良
絵:うるし原 智志
電撃文庫(株式会社メディアワークス)
あらすじ
物語の主人公レイルズは、幼い頃に聞いた先祖の昔話から、冒険の日々に憧れる若者。
剣の稽古を日課にしているので逞しさはあるのですが、反面、どこか育ちの良いお坊ちゃま感もあります。
しかしながら、彼が生まれながらに住んでいるのは、海と断崖絶壁に囲まれた小さな半島の王国。
悲しくも、そんな憧れとは無縁の社会です。
断崖絶壁を登れば広大な世界が広がっていると想像したりするのですが、その高さは雲に届いているほどの高さで、登るなど到底無理な話。
大人と認められる年齢になり、働かなければならないという悲しい現実を見つめつつ、国の都へ行くことを決めるレイルズです。
そんなとき、突然、断崖絶壁の上へと登ることのできる機会が訪れます。
レイルズは、就職の予定を放り出して、幼馴染やちょっと訳ありの仲間たちと共に断崖絶壁ににできた道を登ることを決意します。
その先で彼が見たものは……
先祖の昔話に出てくるような醜悪な怪物。
巨大な動物の神様を崇め、自然と共に暮らす民族たち。
そこで出会う銀髪の美少女。
何より驚きなのは、戦いとなると彼らは、頭を狼やライオン、猪に変えて、獣の雄たけびを上げて突撃していく姿。
中には全身を獣へと変える者まで。
目の前で起きる信じられないような光景は、小さい頃から夢描いていた以上の冒険の世界。
しかしながら、世の中そんなに甘くないです。
冒険の日々とは生易しいものではない現実も知ることになります。
情けなくも「そろそろ帰りたい~」なんて思い始めたりします。
果たしてレイルズの冒険は、どうなってしまうのでしょうか?
感想
『ロードス島戦記』を書いた水野さんだけに、剣と魔法のファンタジーとして楽しむことができることは折り紙つきです。
何よりも、クリスタニア誕生歴史から世界のルールをはじめ、数多く存在する獣の神様と民、与えられた能力など、この作品ならではの個性的な要素がとても面白く作品を味付けてくれています。
『ロードス島戦記』が好きな人ならば楽しめる要素が入っています。
むしろ『ロードス島戦記』ファンなら読んでおくべき作品です。
今回のあらすじ紹介は1巻のものでしたが、物語が進んでいくと、少数の精鋭軍団で敵の超大軍団を相手にする展開がでてきます。
戦国時代が好きな人なら誰しも思い出せるような、あの戦い方が出てくるので、そこも個人的には楽しめることができました。
唯一、欠点として挙げるとするならば……
登場人物(特に戦士系)がみんなかっこよすぎる~。
『漂流伝説クリスタニア 1』
著:水野 良
絵:うるし原 智志
電撃文庫(株式会社ディアワークス)
全4巻です~。
読んでいただいて、ありがとうございました。
また来ていただけたら嬉しいです。
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